AndStill Award 2017 ~Fighter of the year 2017 MVP~

BREAKTHROUGH、KNOCKOUT、BEST FIGHTとお届けしたAndstill Award 2017。今回が最後のエントリー。Fighter of the year 2017 MVPです!昨年最も活躍した選手は誰なのか。独断と偏見で選ばさせていただきました!

ノミネート

堀口恭司(アメリカントップチーム)

2017年戦績:5戦5勝3KO勝1S勝
RIZINバンタム級GP2017優勝
今年はじめタイトルマッチまであとわずかと思われたUFCを離脱。多くのUFC離脱者が選んだBellatorに参戦かと思われたが堀口が選んだのは日本のRIZIN。4月横浜アリーナに初参戦し、日本フライ級トップファイター元谷友貴に何もさせず完勝の判定勝ち。そして7月、一回級上げバンタム級のトーナメントにエントリー。その初戦に"戦うフリーター"所英男と対戦。所本人談で99%負けるけど堀口に勝てる日本人は僕しかいないと言った事から試合前僅かな希望を見せるが結果は堀口が右一発で圧倒的現実を突きつける。続く12月の準決勝。打倒堀口を挙げ階級落とした川尻達也の調整相手として用意されたガブリエル・オリベイラがまさかの番狂わせを起こし川尻を膝蹴りでノックアウト。ワイルドカード枠としてトーナメントに滑り込み堀口と対戦。長身のオリベイラにやや手を焼いたものの最後はカウンターでオリベイラをノックアウト。2日後の準決勝ではこれまた元UFCトップファイターイアン・マッコールを大流血させアップセットを演じた問題児マネル・ケイプ。序盤から堀口のカウンターが次々ヒットし腰を落とすケイプ。フィニッシュも時間の問題かと思われた矢先にケイプの頭部が堀口の顎に直撃。崩れ落ちる堀口。ここはレフェリーの判断で一時中断するも確実にダメージはありまたもケイプが番狂わせをおこすかと思われたが堀口が機転を利かせタックルでテイクダウン。そのまま肩固めで絞り上げケイプを締め落とす。ピンチも難なく乗り越える堀口の怪物性に驚かされ決勝戦には2013年に大激闘を演じたKING石渡伸太郎。1Rヒリヒリした間合い合戦から一転、2Rに飛び込んだ石渡にカウンター一発で沈め最後まで盤石の強さを見せつけ完全優勝。今年初戦は幻の準決勝イアン・マッコールと5月に決定。今年も堀口の強さを日本で見れることに感謝です。

那須川天心(TEAM TEPPEN)

2017年戦績:8戦8勝7KO勝
RIZIN KICK ワンナイトトーナメント優勝
神童は2017年も神ってた。KNOCKOUTで2月に井岡一翔を破った元ボクシングIBF世界王者にして元ルンピニー認定王者アムナット・ルエンロンと対戦。序盤こそ那須川がペースを握るも2.3Rに徐々にアムナットワールドにハマりつつあり、那須川もアムナットに引きずり込まれるのかと思った矢先に那須川の左右ボディブローが連続ヒット。くの字になって倒れるアムナット。そのまま10カウントを迎えアムナットにパンチで勝利。8月にも同じく元ムエタイ王者ウィサンレック・MEIBUKAIにやや手を焼いたものの膝蹴りでウィサンレックの額を切り裂きTKO勝利。それだけでMVP級の活躍だがホームリングRISEでライアン・シェーハンをボディストレートで吹っ飛ばし、体重超過きたイグナシオ・カプロンチを寄せ付けず膝蹴りで悶絶させ、RIZINでは7月にMIXルールで才賀紀左衛門を右ストレート一発で失神。10月に元アマボクシング王者藤田大和とMMAルールで対戦。こちらも右ストレートダウンを奪い大会ベストバウトを演じこの年唯一の判定勝ち。迎えた大晦日RIZINではKICKワンナイトトーナメントに参加。1回戦でなんでもあり格闘技ミャンマーラウェイ王者浜本"キャット"雄大相手に横綱相撲を展開し飛び膝蹴りでKO。決勝戦では10月に苦戦を強いられた藤田大和とキックで再戦。自ら得意のルールで水を得た魚のような那須川に藤田は手も足も出ず。1分27秒の間に3度ダウンを奪い圧勝。試合後のマイクでは誰との試合が見たいかと観客に問い、大観衆に武尊の名前を叫ばせフジテレビ生中継でアピールさせるというクレバーさも身につけた。2018年もすでに2月に那須川よりも2階級上のルンピニー王者に判定勝利を飾るなど今年も那須川天心は止まること知らさそう。

FIGTER OF THE YEAR 2017 MVP

尾川堅一(帝拳)

2017年戦績:3戦3勝1KO

第33代IBF世界スーパーフェザー級王者戴冠
私が選んだ昨年最も活躍した選手はやはりこの人。帝拳ジム所属、"CRUSH RIGHT"尾川堅一。2010年日本武道館でデビュー後2011年に全日本新人王MVPに輝く。その後2012年に三好祐樹の一発を貰い顎を折られTKO負けを喫する。役1年のブランクを開け三好祐樹との再戦に挑み担架送りのKO勝利でリベンジに成功。ターニングポイントとなった2015年9月当時無敗の世界ランカーのデイビ・フリオ・バッサに10R圧倒し最後にフックからの右ストレートKOで世界ランカーに。12月カシアス2世内藤律樹との日本タイトルマッチ。1Rにドンピシャのタイミングでストレートを当てダウンをゲット。5Rに両者が前に出た所偶然のバッティング。負傷判定により日本王座戴冠。2016年は1位の挑戦者相手に2度防衛後12月に内藤律樹と再戦。高度な技術戦の応酬に競り勝ち因縁に決着をつけた。2017年初戦に杉田聖と再戦。思いの外苦戦を強いられるも判定勝利。7月に世界への前哨戦も込めて山本博嗣と対戦。日本王者になってから鳴りを潜めていた凶暴性が出てTKO勝利。ほぼおんなじタイミングで当時IBF王者のゲルボンタ・デービスが体重超過し王座剥奪。当時IBF4位の尾川堅一にIBFから王座決定戦の指令が出る。その相手は当初IBF3位のビリー・デイブとされていたがこれはデイブが自身の病気により辞退。これによって当時5位のテビン・ファーマーが繰り上がり出場。日時場所は12月9日ラスベガス・マンダレイベイイベントセンターで行われることに。ディフェンスに特化したファーマーのファイトスタイルに加え敵地アメリカでの挑戦という事もあり戦前尾川の圧倒的不利予想。試合直前に出されたブックメーカーのオッズで尾川に9倍がついた事からそれが伺える。いざ試合が始まると尾川の圧力にファーマーが下がる。手数こそファーマーの方が多いものの与えたダメージ、ビッグヒットは明らかに尾川が上回りスプリットで見事王座戴冠。36年ぶりの米国奪取のニュースは大きく山手線の電子ニュースにも出されるほど。2017年を最高の形で締めくくった。しかし2018年1月にまさかの合成テストステロン陽性反応検出。その後の処分も未だ決まらず先行きは不透明のまま。どんな結果になるにせよ尾川選手の2018年に目が離せません。

0コメント

  • 1000 / 1000