【西安滞在記Vol.4】松澤拳vsバオリン・カン
前回の記事Vol.3はこちら
遂にゴングが鳴らされた1R。
前に出てくるカンに距離を取り、カウンターの左を再残突き刺し好調の1R。
いける。
そう思った。
その後主導権を取りたいカンがどんどん前に出て松澤が下がる場面が多い。
ロープに詰められ松澤のガードの上をお構い無しに叩くカン。
2,3と連続でポイントを落とし、宮田会長の指示に意を決した松澤がカンとの打ち合いを望み競り勝つ!
ここから松澤が勢いにのって左ストレートを中心に次々にヒット!
流れに乗った5ラウンド。
決めに行った松澤が全てを出し切るかのごとくパンチ強振。
この攻撃を足を使って捌いたカン。
松澤の体力が底をつき、動きが鈍る。
見逃さないカンが次々とパンチをヒット。
防御が出来なくなった松澤を見て宮田会長が日本国旗のタオルを投げ入れる。
試合終了。
天を仰ぐ松澤、自軍に帰り喜びを爆発させるカン。
あまりにも残酷なコントラスト。
カン陣営に挨拶を済ませ自軍に帰ってきた松澤。
目頭をつかみ、涙を流す松澤。
リングを降りる松澤に試合を控える藤岡が駆け寄り手を差し伸べ、それに応え手を出す松澤。
その手を両手でグッと握りしめた藤岡を見てこの2人の絆の深さを思い知った。
控室に帰り、椅子に座り項垂れる松澤。
周囲にすいませんと謝罪。
その姿を見て引退の2文字がよぎってしまった。
少し時間を開け、松澤選手から勝つまで続けると聞き安心した。
リングから降り、退場する時の一枚。
彼がこの試合を迎えるにあたって、どれだけ苦労し、努力してきたのか。
松澤選手は自分のことを弱いとか、不甲斐ないと言うがそんなことは一切なく、最高にカッコよかったし、強かった。
胸を張れ。
君こそスターだ。
松澤の試合は終わり次はいよいよ藤岡飛雄馬。
Vol.5に続きます。
0コメント