御意見番Nobuコラム Vol.6 体重超過とドーピング

村田諒太選手、世界タイトル獲得、本当におめでとうございます。

日本ボクシング界にとって、とても喜ばしい日であった。

獲得すれば必ず失うこととなるタイトル。

日本ボクシング界が誇っていたゴッドレフト、山中慎介選手がタイトルを失った日は、記憶に新しい。この日の試合を見ながら、1980年代前半のある試合を思い出した。

世界ジュニアウェルター級タイトルマッチ、アーロン・プライアー対アレクシス・アルゲリョの2マッチ。アルゲリョは、フェザー級~ライト級の3階級を制覇したすごく強いチャンピオン。

4階級目を取りにプライアーに挑戦したのだが、2試合とも、アルゲリョがプライアーに、終盤滅多打ちにあい、ノックアウトで敗戦したショッキングな試合である。

たしか、当時は、現在みたいに生中継はなく、外電により伝えられた2~3行の試合結果であった記憶がある。その後の映像を見て、けっこうアルゲリョの良いパンチがプライアーをとらえていた。

今までのアルゲリョの試合パターンだと、アルゲリョの良いパンチが決まると、決まって相手はひるみ、倒れていた。ところが、プライアーは、ひるむどころか、いきり立って反撃してきている。

いままでのアルゲリョの試合とは違ったパターンで、1階級違うとパンチの耐久性は大きく違うんだなと、当時はさほど気にしなかった。そしてこの前の、山中対ネリ戦。今までは、ゴッドレフトが急所にあたらずとも、かすっただけで相手はひるみ、山中は自己のペースに持ち込み勝利することが、山中の試合パターンであったが、そこそこ良い感じでゴッドレフトが当たっても、ルイス・ネリはひるむどころか、元気に反撃してきた。

そして、山中は敗戦し、その敗戦を事実として受け止めるとともに、ネリと約30年前のプライアーになぜかかぶった。そして、山中対ネリ戦の数日後、ネリのドーピングがニュースとなった。アルゲリョのパンチを受けてもケロッとして、反撃に転じるプライアーとゴッドレフトにさらされてもひるまず反撃をするネリがかぶって仕方がない。

二人が薬物により、勝利したとは思いたくないが、あの二人の耐久性は明らかに普通ではないような気がする。以前書いた体重超過と、ドーピング検査については、試合を管理する、コミッションとして、厳しくあたっていただきたい。そして違反者は、永久追放とするような厳しい処置を望みます。

また、報道機関も、ここ1~2年の間に体重超過した元チャンピオンが、ふたたび世界のいただきを目指すべく、再起戦を行うと普通に報じるのではなく、なぜ、違反した選手が普通に次のステージにすすめるのか疑問であると、厳しい報道を望みたい。

われわれファンも、真面目な者同士のガチの勝負を常に見たいものである。 

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