御意見番Nobuコラム Vol.3 もうひとりの金メダリスト

オリンピックのボクシング競技での金メダル。日本人にはなんともハードルの高いことである。ところが、ロンドンオリンピックでの村田選手の活躍は驚きました。

日本人では、オリンピック、ボクシングでもうひとり金メダリストがいる。53年前の東京オリンピック、ボクシング競技、バンタム級で桜井孝夫選手が優勝し、金メダルを獲得した。その内容とか背景については残念ながら、まったく記憶にない。

彼がプロに転向し、東洋チャンピオンになり、世界タイトルに挑戦したことは、記憶にある。チャンピオンは、日本の英雄であるファイティング原田からタイトルを奪った、オーストラリアのライオネル・ローズ。ローズのパンチは力強さが感じられず、誰もが桜井が勝つものと思っていた。前半でダウンを奪い、桜井勝利は、さらに確信に近づいたが、桜井は後半失速し、まさかの判定負けを喫した。バンタム級は、いつの時代も、バケモノ級の選手が集う。桜井がタイトル奪取に失敗した直後、バンタム級には、ルーベン・オリバレスが現れ、ライオネル・ローズからあっさりタイトルを獲ってしまった。桜井の戦績を見ると、オリバレスにノックアウトされた記録もあり、ローズ戦が一番タイトルに近づいた瞬間であった。

日本人のオリンピックメダリストは、世界チャンピオンになれないとのジンクスをつくらないように、村田選手には、ぜひタイトルを獲得してほしいものです。   

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